07/07
【Originalshortstory 冬のないカレンダー ”いつまでも一緒にいられますように” by 早坂充さん】
Category : 絵
今日、7月7日は七夕、ということで、早坂さんからそれにちなんだ、『冬のないカレンダー』のサイドストーリーを頂きました。ちなみに頂いたのが昨日の晩で、掲載期限は今日まで…あたふたと絵を付けさせていただきましたが…はてさて(^^)
【Originalshortstory 冬のないカレンダー ”いつまでも一緒にいられますように” by 早坂充さん】
「乾杯!」
グラス同士が触れ合う乾いた音と共に、今日のパーティーが始まった。
俺の親父は単身赴任、アイツの所も相も変わらず出張続き。
そんな家族ぐるみのつきあいがある・・・
「というか、今日は何のお祭りだ?」
「何ぼけたこと言ってるのよ、我が息子ながら相変わらずよね~」
「それは別に関係ないだろう?」
「今日は七夕だよ」

アイツが嬉しそうな顔をしながら、そう教えてくれた。
「七夕って、パーティー開くイベントだったっけか?」
「そんな細かいこと気にしちゃだめよ、未来の我が息子君」
「だめよ、これは私のだからあげないわよ」
俺は相変わらずモノ扱いですか・・・
「ほら、遠慮なく私のことお義母さんって呼んでいいのよ」
「はいはい、明日も平日なんだから程々にしてくださいよ、おばさん」
「もぅ、照れちゃって可愛いんだから♪」
「照れてるんじゃなくてただのへたれよね」
「・・・」
開始早々、ツッコミをいれる気力がもう無くなってしまった。
「楽しいよね♪」
アイツはジュースのコップを片手に俺の横に座る。
「大好きなキミと、大好きなお母さんと、大好きなおばさんと一緒だよ。
とっても楽しいよ♪」
相変わらずおじさんの名前が出てこない辺りに涙しそうになる。
でも、アイツの笑顔があるだけで・・・
「・・・そうだな、楽しくない訳はないよな」
「うん♪」
「と、いうわけで今日はこの辺にしておきましょうか」
「何!?」
時計を見るとまだ早い時間だった。
「何言ってるのよ、平日だからほどほどにって言ったの誰よ」
おふくろ達は台所の方へと片付けに行きながらそう文句を言う。
「確かにそうは言ったけど」
それにしても早すぎる、まだ9時にもなっていない。
「雨でもふるのか?」
「それは駄目だよ!」
俺の独り言にアイツが文句を言ってきた。
「今夜は晴れないと彦星様と織り姫様が会えないんだよ?
だから雨は駄目!」
そうは言っても日本ではこの時期は梅雨、雨になる方の確率が高い。
「だいじょうぶよ、今夜の天気は晴れだって言ってたから」
「よかったぁ」
おふくろの言葉に安堵するアイツ。
まったく、アイツはいつまで経っても子供だよな。
こんな事で一喜一憂するし。
そう思いながらも、俺は思わず庭へと通じる扉を開けて空を見上げた。
昼間は雨模様だったが、今は雲一つない夜空を見上げることができる。
「今夜はずっと晴れだって、良かったね」
「・・・そうだな」
彦星と織姫。
俺の親父とおふくろ、アイツのおじさんとおばさんの関係みたいだな。
お互いいるべき場所でするべき事をしている。
そしてたまにしか会うことが出来な・・・
「いや、おふくろはしょっちゅう会いに行ってるか」
「そうだね、お母さんも良くお父さんの所に会いに行ってるね」
「そうだよな・・・」
彦星と織姫とは違うよな、家のおふくろ達は。
そんなに殊勝な訳無い、逢えないなら会いに行くくらい堂々とする
タイプだろうし。
「・・・ん?」
その時庭に笹飾りがある事に気づいた。
「いつのまに・・・」
サンダルを履いて近づく、折り紙で作った飾りと短冊がつるされていた。
その短冊には願いが書かれていた。
”早く我が家に可愛いお嫁さんが来ますように”
”早く我が家に可愛いお婿さんが来ますように”
「・・・」
もはや定番となっているだけに、つっこむよりも疲れを感じてしまう。
”いつまでもみんなと仲良く暮らせますように”
「それはだいじょうぶだろう」
このメンツで楽しくない訳はないからな。
「あー、願い事見ちゃ駄目だよ」
「はいはい、別に見てないよ。目に入っただけだから」
「むー、それを見たっていうんだよ」
「見られて恥ずかしい願いでも書いてあったのか?」
「そそそ、そんなことなんてないよ!」
図星か、でもあれが恥ずかしい願いか?
・・・俺が願ったら確かに恥ずかしいかもしれない。
「ほら、早く部屋に戻ろうよ」
わざわざ庭にでて俺の背中を押すアイツ。
それ以上笹飾りを見ることも出来ず、部屋へと連れ戻された。
「そうそう、週末留守にするからよろしくね」
おふくろがそう言う時は、親父の所へ行くという事だ。
「私も週末お父さんの所に行ってくるわ」
「おばさんも?」
「えぇ、だから娘のことよろしくね」
「了解、よろしくするんだよ」
「そこでおふくろが答えるなって!」
どうやら二人そろって週末は出かけるらしい。
だからって年頃の娘を年頃の男の所に預けようとするか?
「いい、今から大事なこと言うわよ?」
「私もよ」
おふくろが俺に、おばさんはアイツの前に立つ。
「襲わないと駄目よ?」
「襲われないと駄目よ?」
「・・・」
「うん、わかった♪」
「って、そこで肯定するなっ! おふくろもおばさんも何いうんだよ!!」
「いいじゃない、私たちの願いなんだから、ねー」
「ね♪」
「願い?」
「それはね、ひ・み・つ・だよ♪」
七夕の笹飾り、その上の方にある短冊。
”早く孫が見れますように”
という2枚の短冊と
”いつまでも一緒にいられますように”
この短冊を見ることになったのはずっとずっと後の事。
願いが叶ったその時になって始めて見せられることになった。
どっちの世代もらぶらぶなのは変わらず…というか、襲うこと(襲われること)を推奨する母親もどうかと思うのですが(^^;
#実際に襲ったのかどうかは神のみぞ知る、ということで(笑)
それにしても雪奈は本当に幸せそうだなぁ、と(パパさんは可哀想ですが…致し方なし?)。その幸せな感じを今回の絵に込めてみましたが、いかがでしょうか。
雪奈の衣装はインスピレーション優先で。あまり派手に動く子ではないので、こういうフェミニンな感じが似合うかな、と。それにしても、意図せずにたゆんたゆんになってしまうのはブタベがそういう絵描きなのか、ということで。
【Originalshortstory 冬のないカレンダー ”いつまでも一緒にいられますように” by 早坂充さん】
「乾杯!」
グラス同士が触れ合う乾いた音と共に、今日のパーティーが始まった。
俺の親父は単身赴任、アイツの所も相も変わらず出張続き。
そんな家族ぐるみのつきあいがある・・・
「というか、今日は何のお祭りだ?」
「何ぼけたこと言ってるのよ、我が息子ながら相変わらずよね~」
「それは別に関係ないだろう?」
「今日は七夕だよ」

アイツが嬉しそうな顔をしながら、そう教えてくれた。
「七夕って、パーティー開くイベントだったっけか?」
「そんな細かいこと気にしちゃだめよ、未来の我が息子君」
「だめよ、これは私のだからあげないわよ」
俺は相変わらずモノ扱いですか・・・
「ほら、遠慮なく私のことお義母さんって呼んでいいのよ」
「はいはい、明日も平日なんだから程々にしてくださいよ、おばさん」
「もぅ、照れちゃって可愛いんだから♪」
「照れてるんじゃなくてただのへたれよね」
「・・・」
開始早々、ツッコミをいれる気力がもう無くなってしまった。
「楽しいよね♪」
アイツはジュースのコップを片手に俺の横に座る。
「大好きなキミと、大好きなお母さんと、大好きなおばさんと一緒だよ。
とっても楽しいよ♪」
相変わらずおじさんの名前が出てこない辺りに涙しそうになる。
でも、アイツの笑顔があるだけで・・・
「・・・そうだな、楽しくない訳はないよな」
「うん♪」
「と、いうわけで今日はこの辺にしておきましょうか」
「何!?」
時計を見るとまだ早い時間だった。
「何言ってるのよ、平日だからほどほどにって言ったの誰よ」
おふくろ達は台所の方へと片付けに行きながらそう文句を言う。
「確かにそうは言ったけど」
それにしても早すぎる、まだ9時にもなっていない。
「雨でもふるのか?」
「それは駄目だよ!」
俺の独り言にアイツが文句を言ってきた。
「今夜は晴れないと彦星様と織り姫様が会えないんだよ?
だから雨は駄目!」
そうは言っても日本ではこの時期は梅雨、雨になる方の確率が高い。
「だいじょうぶよ、今夜の天気は晴れだって言ってたから」
「よかったぁ」
おふくろの言葉に安堵するアイツ。
まったく、アイツはいつまで経っても子供だよな。
こんな事で一喜一憂するし。
そう思いながらも、俺は思わず庭へと通じる扉を開けて空を見上げた。
昼間は雨模様だったが、今は雲一つない夜空を見上げることができる。
「今夜はずっと晴れだって、良かったね」
「・・・そうだな」
彦星と織姫。
俺の親父とおふくろ、アイツのおじさんとおばさんの関係みたいだな。
お互いいるべき場所でするべき事をしている。
そしてたまにしか会うことが出来な・・・
「いや、おふくろはしょっちゅう会いに行ってるか」
「そうだね、お母さんも良くお父さんの所に会いに行ってるね」
「そうだよな・・・」
彦星と織姫とは違うよな、家のおふくろ達は。
そんなに殊勝な訳無い、逢えないなら会いに行くくらい堂々とする
タイプだろうし。
「・・・ん?」
その時庭に笹飾りがある事に気づいた。
「いつのまに・・・」
サンダルを履いて近づく、折り紙で作った飾りと短冊がつるされていた。
その短冊には願いが書かれていた。
”早く我が家に可愛いお嫁さんが来ますように”
”早く我が家に可愛いお婿さんが来ますように”
「・・・」
もはや定番となっているだけに、つっこむよりも疲れを感じてしまう。
”いつまでもみんなと仲良く暮らせますように”
「それはだいじょうぶだろう」
このメンツで楽しくない訳はないからな。
「あー、願い事見ちゃ駄目だよ」
「はいはい、別に見てないよ。目に入っただけだから」
「むー、それを見たっていうんだよ」
「見られて恥ずかしい願いでも書いてあったのか?」
「そそそ、そんなことなんてないよ!」
図星か、でもあれが恥ずかしい願いか?
・・・俺が願ったら確かに恥ずかしいかもしれない。
「ほら、早く部屋に戻ろうよ」
わざわざ庭にでて俺の背中を押すアイツ。
それ以上笹飾りを見ることも出来ず、部屋へと連れ戻された。
「そうそう、週末留守にするからよろしくね」
おふくろがそう言う時は、親父の所へ行くという事だ。
「私も週末お父さんの所に行ってくるわ」
「おばさんも?」
「えぇ、だから娘のことよろしくね」
「了解、よろしくするんだよ」
「そこでおふくろが答えるなって!」
どうやら二人そろって週末は出かけるらしい。
だからって年頃の娘を年頃の男の所に預けようとするか?
「いい、今から大事なこと言うわよ?」
「私もよ」
おふくろが俺に、おばさんはアイツの前に立つ。
「襲わないと駄目よ?」
「襲われないと駄目よ?」
「・・・」
「うん、わかった♪」
「って、そこで肯定するなっ! おふくろもおばさんも何いうんだよ!!」
「いいじゃない、私たちの願いなんだから、ねー」
「ね♪」
「願い?」
「それはね、ひ・み・つ・だよ♪」
七夕の笹飾り、その上の方にある短冊。
”早く孫が見れますように”
という2枚の短冊と
”いつまでも一緒にいられますように”
この短冊を見ることになったのはずっとずっと後の事。
願いが叶ったその時になって始めて見せられることになった。
どっちの世代もらぶらぶなのは変わらず…というか、襲うこと(襲われること)を推奨する母親もどうかと思うのですが(^^;
#実際に襲ったのかどうかは神のみぞ知る、ということで(笑)
それにしても雪奈は本当に幸せそうだなぁ、と(パパさんは可哀想ですが…致し方なし?)。その幸せな感じを今回の絵に込めてみましたが、いかがでしょうか。
雪奈の衣装はインスピレーション優先で。あまり派手に動く子ではないので、こういうフェミニンな感じが似合うかな、と。それにしても、意図せずにたゆんたゆんになってしまうのはブタベがそういう絵描きなのか、ということで。
>冥界の性神官様
おかしい…本人の紹介では「品行方正な優等生神官」のはずなのに…邪念だらけだというのか(^^;ブタベストPERFECT GIRL…?No Titleこんばんは、いつも見ているゾ。
>担当声優沢澤砂羽さんの声は演技力高くて中毒性がありますねー。
冥界の性神官様ェ・・サツキヒスイ冬が始まる…よ?もうすぐ春ですねぇ、と春分直前に言う人ついに春になってしまいました…返信できてなくてすみませんです。
> なぜか不正な投稿扱いに…なんでだ
むむ、すみません。
イマイチFC2ブログのセキュリティの網はブタベスト冬が始まる…よ?ようやく寒くなってきましたコメントを書こうとしたらなぜか不正な投稿扱いに…なんでだ。
恐ろしく暖かいかと思えば急激に寒くなったりと変動が激しいですね。
こちらも文章や改造絵が遅々としてひでやん